今回は調剤薬局事務に慣れるまでのつらい期間に何をするべきか、
調剤事務員2年目の私が今思うことをまとめていきたいと思います。
動画でもご視聴いただけます。
調剤薬局事務は慣れるまで大変
調剤薬局事務の新人の頃は誰しも
「覚えることが多い」
「メモするけどまとまらない」
「立ちっぱなしでつらい」
と考えていると思います。
実際「思っているよりも覚えることが多い」「体調不良」が理由で辞めていく事務員の方を何人も見てきました。
私は調剤薬局事務はある程度専門的な知識が必要なので、
慣れるまでに最低3ヶ月はかかると思っています。
そこで、その3ヶ月の期間に調剤薬局事務として業務に慣れるためにすることをまとめました。
調剤薬局事務に慣れるまでにすること
それでは調剤事務の新人が何をすればよいか見ていきましょう。
メモをまとめる
そんなこともうしているわ!と思われるかもしれませんが、
メモをしていることとメモを活用できていることは全く別物です。
私は今、新人を教える立場ですが、
メモの使い方が上手い人は仕事ができる人だと思っています。
仕事を始めてから3ヶ月は本当に覚えることが多くてメモを見ずに仕事ができるようになることが想像できないかもしれませんが、
3ヶ月しっかりメモをまとめて活用できるようになると4ヶ月目からは楽に仕事ができるようになります。
メモの取り方は「相手を待たせない」ことが重要です。
事務員の先輩は本来なら仕事を進めたいと思っているところを新人を教える時間に充ててくれています。
キーワードだけ書きとってメモするようにしましょう。
メモは必ず休憩中か家でまとめましょう。
1回聞いて次できる人はいないと思いますが、
先輩からすると「1回教えたから、できるはずだし、何か聞いてくることはないだろう」という思考になりがちです。
実際に自分1人で仕事をして不安な時は、
- 「1人でここまでできました、ここまで合っているか教えてください」
- 「前に教えてもらいましたが、この部分が分からないので教えてください」
などと言うのがベストです。
その時書きとったメモは単なる書き取りにすぎないので、
復習して後から見てどこに何が書いてあるか、また書いてある内容が分かるようにしてください。
私も最初は仕事の疲れでメモをまとめていなかったのですが、
1回教えてもらったことをまた聞くことは本当に嫌われます。
必ず先輩同士で影でうわさされています。「あの新人教えたこと何回も聞いてくる」と言う風に…。
きちんとまとめている姿を見て気を良くしてもらうことは意味のないことに思えて、
働きやすさにつながると思います。
なので、慣れるまでの3か月間は大変ですがメモをまとめてください。
周りとの関係を良くする
次に、周りとの関係を良好にすることは調剤事務員にとっては重要です。
なぜ調剤事務員にとって大事かというと、薬局という職場は狭い人間関係でできています。
クリニックと薬局どちらともで働いていましたが、クリニックと薬局では全く環境が違います。
クリニックだと医師という絶対的な経営者がいるけれど、
薬局では薬剤師も事務員もどちらも雇用されている立場です。
クリニックだと経営者VS従業員の構図になることも多いです。
先生と仲が悪くても先生には文句は言えないので従業員同士で陰口を言って結束力が強い場合が多いです。
薬局は薬剤師VS事務員という構図になりやすく、
薬局長という立場の人がいるけれど文句を言って解雇される訳ではないので文句を言いやすく関係が悪化してしまうことが多いと思います。
そして、薬局は比較的敷地も狭く常に皆が同じ空間にいます。
クリニックでは先生は診療室、事務は受付と場所が分かれているけれど、
薬局では誰か1人クセのある人がいるとそれだけで空気が悪くなります。
新人の自分がミスしてそういうような雰囲気になることもあります。
とにかく狭いのと圧倒的な上の立場の人がいないが故に人間関係のトラブルが多いように思います。
新人の頃はとにかく周りとの関係を良くして働きやすくなるように、
先輩事務員より早く出社して掃除をしたり、積極的に動いたりということも大事だと思います。
気に入られていた方がミスした時の対応も違うし仕事も積極的に教えてもらえます。
古い考え方だとは思いますが、最初のうちはそのようにした方が無難です…。
先輩事務員を観察する
新人の3ヶ月間に限らず先輩を観察することが大事です。
自分の与えられた仕事に真剣になって周りが見えなくなりがちです。
しかし3ヶ月を前後でよっぽど仕事ができない人ではなければ、事務が自分1人になる時があります。
調剤薬局は営業時間が長くシフト制のところが多いので、
慣れてくると事務1人になることがあると思います。(最初の1時間や最後の1時間、患者数が少ない日など)
その時に自分1人で入力できない処方箋を持ってこられると本当に焦ります。
薬剤師さんはいますが、事務がする入力には関与していない人も多いです。
なんでも教えてもらえる新人のうちに「これ教えてもらっていないな」ということが分かるように先輩事務員をよく見ておくといいと思います。
先輩はこのようにしているけれど、この対応の仕方自分は分かっていないな、というように理解していないことを分かっているだけでも心持ちが違います。
先輩事務員も教えるプロではないので何を教えたか教えていないか完璧には把握できていません。
先輩を見ることで近いうちに同じ働きぶりをしないといけないようになるので、
- 患者さんと話す時の言い回し
- クレームの対応
- 隙間時間に何をしているか
など見ておくといいです。
調剤事務2年目の私が今思うこと
今振り返るとやはり最初の3ヶ月が一番つらかったです。
しかし2年目になり、あんなに覚えることがあると思っていたことも何も見なくてもできるし、調剤事務は専門性もあり責任も伴う仕事でもあるけどめちゃくちゃ難しい仕事ではないと思っています。
まだまだ分かっていないことも多いですけど、10年目のベテランの人も分からないことは未だにあると言っています。
正直ずっと続けたいかと言われると微妙だけど、もし辞めたとしても薬局で再就職して働くのは会社が違ったとしても即戦力になるだろうという安心はあります。
もし今何も自分に専門性がなく不安であれば1年続けてみると大分考えが変わると思います。
今新人でつらい方は今が一番つらい時なのでどんどん楽になっていくと思います。
追記(2021年10月30日)
現在は調剤薬局事務を辞めています。
辞めた理由や転職活動の流れは以下の記事をご覧ください。