医療事務・薬局事務でも守秘義務は必須!うっかりトラブルを防ぐための基本知識
はじめに:そのひと言が命取り?
「医療事務や薬局事務って、受付やデータ入力がメインだから責任は軽いでしょ?」
そう思っていませんか?
実はその認識、とても危険です。
医療現場で働くすべての人に必要な「守秘義務」。
患者さんの個人情報を取り扱う私たち事務職にも、しっかりとした知識と意識が求められます。
この記事では、これから医療事務・薬局事務を始める方や、働き始めたばかりの方向けに、守秘義務の基本から注意点まで、やさしく解説します。
守秘義務とは?簡単に言うと…
守秘義務とは?
仕事を通じて知った“秘密”を、他人に漏らしてはいけないという義務のことです。
これは医療従事者に限らず、事務スタッフや受付など、患者さんの情報に触れる全員が守るべきルールです。
守秘義務の対象になる情報とは?
守秘義務で守らなければいけない情報は、思っているよりも幅広いです。具体的には、以下のようなものが含まれます。
- 患者さんの氏名、住所、連絡先
- 病名や症状、診断内容
- 処方された薬の情報
- 家族構成や職業、ライフスタイルの話 など
「ちょっとした世間話」もアウト?
はい、たとえば…
「さっき〇〇さんが来てたよ。結構重い薬出てたね〜」
これ、完全にアウトです。たとえ話し相手が家族や友人でも、仕事で知った患者情報を話すことは違反になります。
医療事務や薬局事務にも守秘義務はある?
答えはもちろん 「あります」。
事務職は直接医療行為をしないとはいえ、診察情報や処方情報、保険証の内容など、患者さんの個人情報に多く触れる立場です。
「事務だから関係ない」は大きな誤解
たとえば、受付で保険証を確認したり、処方箋をチェックしたりする時点で、すでに守秘義務が発生しています。
よくあるNG行動と注意点
1. 家族や友人との会話で話してしまう
何気ない会話で患者さんのことを口にしてしまうのは非常に危険です。
どこから情報が漏れるかわかりません。
2. 書類の取り扱いに無頓着
- 処方箋を机の上に放置
- 患者情報の書かれたメモをゴミ箱に捨てる
- ログインしたまま席を離れる
こうしたことも、すべて守秘義務違反につながります。
3. 受付で話しすぎる・声が大きい
窓口対応では、周囲に聞こえないよう配慮が必要です。
診察内容や薬の名前など、他の患者さんに聞こえるような会話はNGです。
守秘義務を破るとどうなる?
守秘義務に違反すると、大きなトラブルにつながる可能性があります。
- 懲戒処分(減給・停職・解雇など)
- 損害賠償請求(患者からの訴え)
- 信用失墜、職場内での信頼低下
場合によっては法律上の責任が問われることもあります。
信頼関係を築くために大切なこと
医療事務や薬局事務は、表からは見えにくいところで、患者さんの安心と信頼を支える大切な役割を担っています。
だからこそ、守秘義務を正しく理解し、実践することがとても大事です。
守秘義務チェックリスト
日々の業務で、自分自身を振り返ってみましょう。
- □ 家でも患者のことを話していないか?
- □ 書類や処方箋を放置していないか?
- □ パソコンのログアウトやメモの処理は適切か?
- □ 受付での声の大きさに注意しているか?
まとめ:知っているだけで、トラブルを防げる!
守秘義務を守ることは、難しいことではありません。
「ちょっとした意識」と「確認の習慣」があれば、ほとんどのトラブルは防げます。
これから医療・薬局業界で働くあなたも、ぜひこの記事を参考にして、患者さんから信頼される存在を目指してくださいね。